小さな国語塾のつぶやき
雷(神なり)
「雷」とは雲と雲との間、あるいは雲と地上との間の放電によって、光と音を発生する自然現象だというのは現代ではは常識。だが、昔は雷は神が鳴らすものと信じられていたため「神鳴り(かみなり)」と呼ばれるようになった。つまり、古文の中で突然「神なり」という言葉が出てきたら…実はそれは「雷」のことを指すのである。また、昔から雷様がへそを取ると言われているが、それにはいくつかの理由がある。その一つとして「雷は木のてっぺんなどの高い所によく落ちるから、雷が鳴っている時は体勢を低くして移動、あるいは地面に伏せていれば大丈夫(へそを隠せば安全、隠さないと雷様にとられる)」と昔の人は経験的に知っていたという説。科学で証明されたものではない、昔の人の生活の知恵、畏敬の念などに思いをはせるとなんだか心が洗われるような気がする。中学生にとってはやっかいな古文、ましてや昔の思想なんて知る由もなく「なんでこんな答えになるの?」と言いたくなるだろう。物事にはそこに至るバックグランドがあることを少しずつ紹介しながら、少しでも楽しく正解にたどり着くようお手伝いしようと日々努力中。
2015/02/09 02:42
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