小さな国語塾のつぶやき
魔の目を滅す(豆)
昨日、無事に豆をまいて魔の目(魔目=まめ)を滅し(魔滅=まめ)無事に新しい年(旧暦)を迎えてホッとした気分。さて、なぜ生の豆ではなく、煎り豆を使うのか?生の豆を使って拾い忘れたものから芽が出てしまうと縁起が悪いとされているからで、「炒る」が「射る」にも通じる。つまり、「魔目」を「射る」ことで「魔滅」となるとのこと。お節料理はもちろん、節分の豆にもきちんと意味を込めているのが日本人の知恵だといえる。さて、知恵と言えば北海道、東北、信越地方では煎り豆の代わりに落花生を用いるらしいということを、最近になってようやく知った。伝統的な大豆から落花生に変化したのは「昭和30年代、北海道から」(全国落花生協会)だとのこと。「雪の中でも落花生なら拾いやすい」「食べ物が粗末にならない」「大豆は夏の豆だが、落花生は秋冬の豆。カロリーも高いので寒い地域で好まれる」などが理由で、さすがは開拓文化を持つ道産子は物事を合理的に考えるんだなあと勉強になった。ちなみに恵方巻は大阪商人の商売魂がきっかけで生まれたとか・・・。関西出身の身としては「節分」=「恵方巻」は当たり前だったのだが、関東在住中にはまだ恵方巻が浸透しておらず寿司屋で巻きずしを注文したらカットされてしまったことも。今となっては懐かしい思い出。
2015/02/04 02:30
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