小さな国語塾のつぶやき
語彙力
釧路出身の直木賞作家である桜木紫乃氏の小説「霧(ウラル)」を昨日一気に読み終えた。最初は少しだけ・・・のつもりが一気に引き込まれてしまい。。。結果として夜更かししたのだが、これは作家の筆力のなせる業。さて、この小説に対して桜木氏自身はこのように述べている。「物語に出てくる野付半島で見た霧はすごく重くて、その景色はまるで“この世にあるあの世”のようでした。そんな濃い霧で先が見えない中で極道の姐になっていく珠生の姿と取り巻く人々との関係を描きました」と(日刊ゲンダイ)。最初に大まかなストーリーを決めてから取材に行くのか、たまたま目にした風景などを基にストーリーを作るのかは、作家それぞれだろうが、読後に桜木氏のコメントを見て思わず納得。というのが、題名(ちなみに、霧はアイヌ語でウラル)はもちろんのこと主要人物二人が「一蓮托生」(仏教語で、一蓮托生とは、結果の善し悪しに関わらず、人と運命や行動を共にすること。また、死後に生まれ変わって極楽浄土で同じ蓮華の上に生まれ変わること。 )という言葉が使うことなどから。作家ほどの語彙力や想像力を持つ必要もなければ、持とうとしても無理だが、ある程度の語彙力を持つことによって見える風景が豊かになったり広い視点を持てると思う。
2015/12/05 13:37
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